この記事は2016.01.24 Sundayに書かれたものです。
噂はありましたが、MOTIFに次ぐ新たなフラッグシップとして登場したシンセサイザーがこの「MONTAGE」。
MOTIFとは別ラインナップのためXFの生産は続行する見込みですが、事実上は後継機種という位置付けでしょう。
まずはその音源部分ですが、これまで同様AWM2形式のPCM音源部はMOTIF XFの音源を全て搭載しながらも、容量としては8倍以上にもなっている様子。何にそんなに容量を割いているのかと言えば、例えばローズやウーリッツァのサウンドには鍵盤のハンマーノイズが全鍵サンプリングされています。アコースティック楽器にはそういったサンプルが全て用意されているようです。
また、このPCM音源に加え、新規開発されたFM音源「FMX」が搭載されています。
それぞれ128音同時発音で、ライブ中などに音色を切り替えてもブツ切れ感がありません。
この音源部分の進化に加え、このMONTAGEの大きな特徴は中央で光り輝く「モーションコントロールノブ」。
このノブを回すことでシンセサイザーの様々なパラメータが全て連動して変化し、サウンドにダイナミックな変化が現れます。
例えばストリングスに別レイヤーのパッドを混ぜながらモジュレーションを掛けつつレイヤーが切り替わるにつれフィルターを掛けていって云々…など、今までは個別のノブをちまちま弄っていた部分をワンノブで操作する事が可能。
全パラメータがアサイン可能なモーションノブのお陰で、両手で弾きながら複雑な音色を変える事が出来るようになりました。
※モーションノブ自体はフットコントローラーで操作しましょう!
ちなみに「ノブを回す暇もない!」という技巧派の方には、モーションシーケンス機能が便利です。
エフェクトやシンセサイザーの各プラグインのオートメーションを一元管理するようなイメージで、LFOのように周期的に予め設定したパラメータが変化しているようです。この辺り、作り込んでいくとすごい事になりそうな予感。
モーションノブの真価はここから。
FM音源に詳しい方ならお分かりかと思いますが、FMの音色はプログラムが非常に複雑で、かつ少しのパラメータで強烈に音が変わるものです。
しかしながら、DX7の頃もそうでしたが、いざライブとなるとリアルタイム変更できるパラメータは殆どありません。
せいぜい弾き方でベロシティを変えるとか、モジュレーションホイールを持ち上げるとか、その程度のところ。
しかしモーションノブを使えば、本来あり得なかったFM音源の複合的なパラメータを一括操作が可能になりました。
これによって発生する能動的に変化するサウンドは、恐らくこのMONTAGEにしかできないものだと思います。
演奏手段を拡張し、より表現力を増す事によって得た楽器としての高いポテンシャル。
どう使いこなすかで出音がまるで変化する、「プレイヤー側が試される」良いシンセサイザーだと思います。
ハードウェアも進化し、エフェクターも一新されているため、元々のMOTIFの音源を弾いたときの感触も違います。
私 事ですが初代MOTIF 6は5年ほどライブで弾き倒してまして、現在もXSがメイン機なのでMOTIFサウンドは熟知していると自負していますが、MONTAGEのサウンドは 「YAMAHAっぽさ」を感じさせながらもよりリアリティが増している印象です。弾いていて安心感があります。
ちなみにあの朝倉大介氏もプログラムに参加しているようで、MONTAGE内の2000のプリセットのうち20個程度が朝倉氏作成のものとのこと。DAというのが末尾についてるのがそのプリセットだとか。
なお、発売時期は5月1日を予定しており、ラインナップはいつも通り61鍵、73鍵、88鍵の3機種。
価格は未定ですが、恐らく30〜40万円ほどの価格帯に収まるのではないかという予想です。
その他製品も多数展示のあるYAMAHAブース。refaceをショルダーキーボード化する「KEYTAR」など、思わずニヤリとするラインナップが今後も次々に発表されて行く見込みです。期待して待ちましょう!
担当:神山
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