会場を散策していたところ、会場奥のブースに見慣れないブランドを発見!
ロシアのStereo Pravdaというブランドです。
Pravdaはプラウダと読むのですが、ロシア語で真実という意味の単語で、それをブランド名に掲げるということから並々ならぬ意欲を感じさせます。
さて、製品を見て行きましょう。
Stereo Pravda/SPearphone SB-7です!
イヤホン筐体の仕上げも選択肢の一つになっている市場のなかで、この無骨なデザイン、すごいです。
CanJamブースを回っても逆に見ることができない唯一無二のデザインです。
このブランドの代表であるMisha Kucherenkoさんに色々聞いてみると、しっかりデザインされたものと分かりました。
下の写真を見てみましょう。
上がSPearphone、下がMishaさんのインプレッションです。
BAドライバーをスクリューさせているのも、耳道部のインプレッションに合うようにしているのです。
さらに上から2枚目の写真だと分かりやすいですが、イヤーチップの部分が傾いていることが分かるでしょう。
これは傾いてしまった訳ではなく、あえての角度を付けているのです。
人間の鼓膜自体が垂直でないため、正対するように作るには角度を付ける必要があるとのこと。
なるべく鼓膜に音を近づけ、正対される角度で音を届けるデザインにしているのです。
音はというと、聞いた瞬間に太い管のように音の流れが生じ、耳にダイレクトに伝わってきます。
アナログ感のある太い音が好感触です。
ステレオミニプラグのインピーダンスは15Ωと、ポータブルプレイヤーでも十分再生できました。
最近は解像度の高さと細かな粒立ちなどが目立つイヤホンが多い中、少し最近の傾向とは違う感じです。
ただこの音の太さが聞いていて気持ちが良い!自然な音でずっと聞いていたくなる音でした。
また、イヤホンのケーブルがBlack Cat Cableというケーブルメーカーを採用しているのですが、今、日本に住んでいるアメリカ人が経営しているブランドだそうです。
オーナーのMishaさんにガッツリ説明してもらい、色々とこのイヤホンの事が分かった所で、お値段を聞いたところ、何と2000ドルと、おぉやはり値段がしますね。
ただ、その値段に恥じない音がします。ただ、2000ドルというのは旧仕様で、上記のBlack Cat Cableを使った新仕様はもう少し値段があがるようです。Stereo Pravdaのページに載っているSB-7も旧仕様とのこと。
今はショーを回っているので、ロシアに戻ってWEBサイトの更新をするよ。とMishaさん。
ぜひこのブログをご覧いただいた方はStereo Pravdaチェックしてみてください!
こちらも日本に代理店がないブランドですね。MrSpeakersと同じように、Fostexのヘッドホンを改造し販売してブランドの知名度をあげて満を持してオリジナルヘッドホンをリリースという同じ流れを踏んでいます。
このショーに2種類のオリジナルモデルを発表していました。
左側がEikon、右側がAtticusというヘッドホンです。
ミニXLRキャノン端子の着脱可能な仕様でリケーブルによる音質向上も期待できる仕様です。
同じシャーシを使用しながら、カップの木材とドライバーの違いがこの2種類の差になります。
Atticus(上)が999ドル。Eikonが1299ドル。
AtticusがTPE Driverを使用しているのに対し、EikonはBiocellulose Driverというドライバーの違いです。
音的には分離良く、ニュートラルなサウンド。
イヤーパッドが柔らかく、適度な側圧で痛くなりにくいものの、重量感がそれなりにありますので、長時間のリスニングの際にはちょっと疲れてしまうかもしれません。
代表のZachさんに聞いた所、発売は2017年初頭を予定しており、現在はPre-Orderを受付中とのこと。
まだまだこれからだというニュアンスでしたので、ぜひ今後に期待したいですね!
今回、ヘッドホン/イヤホン系のブランドで日本に代理店のないブランドは少なく、私が見た限りではこの2ブランドほどでした。
今回のショーではWestone、RHAといった日本での人気のあるブランドが新製品を出していましたが、この辺りの新製品レビューは日本での情報公開がまもなくと聞いておりますので、そのタイミングであわせてご紹介できればと思っております。
海外のショーに来たからこそ出会ったこの新たなブランドや、直に感じた空気感を今後もお届けできればと思います。
レポート執筆:小松
- 2016.10.09 Sunday
- ショーレポート