国内外を問わず、現在出版されている楽譜のほとんどがFinaleを使って作られたものだと言われています。「Finaleで作れない楽譜は無い」と言っても過言ではない自由度の高さとその正確性や利便性により、発売以来ジャンルを問わず数多くのユーザーに愛され続けてきました。プレイバック用の音源「Garritan(ガーリタン)」も、付属の音源とは思えないクオリティです。
今でも世界標準の座を保ち続ける、作曲家・編曲家・浄書家には欠かすことのできないソフト。それが、MakeMusic(メイクミュージック)社の「Finale(フィナーレ)」です。
吉松隆:作曲家。5つの交響曲を始めとするオーケストラ作品を中心に、室内楽曲やピアノ曲など数多くの作品を手がける。代表作:映画「ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜」、アニメ「アストロボーイ/鉄腕アトム」、NHK大河ドラマ「平清盛」など。
栗山和樹:作曲家、編曲家。代表作:NHK大河ドラマ「北条時宗」、連続テレビ小説「芋たこなんきん」、東映映画「極道の妻たち〜決着」他。
小六禮次郎:作曲家、アレンジャー。代表作:映画「ゴジラ」主題歌・劇中BGM/大河ドラマ「秀吉」/連続テレビ小説「天うらら」「さくら」他。
凝った演奏記号やレイアウトを必要とする作曲家
出版されている楽譜のような譜面を作りたい浄書家
自分の思うがままに楽譜を操りたいクリエイターやアレンジャー
最新アップデート情報はこちら!
http://miyaji-parec.jugem.jp/?eid=2317
楽譜作成ソフトの二大巨頭、FinaleとSibelius。車の運転に例えて、「Sibeliusはオートマ、Finaleはマニュアル」といった表現がしばしばなされます。
Sibeliusが「勝手にいい感じになってくれる」という現場向きの楽譜ソフトなのに対し、Finaleは「できないことが無い/細部まで緻密にこだわることができる」といったことが特徴の楽譜ソフトです。
自由な演奏指示はもちろん、逆に「空白の楽譜」などを作ったりすることも可能。教育用に様々な書き込みがしてある楽譜や、現代音楽の特殊な楽譜を作るのは、Finaleが最も得意とするところです。
かといって、いわゆる「普通の操作」が難しいかと言われれば全くそんなことはありません。ここはSibliusと何ら差は無いのです。音符を書く、歌詞を入れる、拍子や調を変える、再生する……といった一般的な楽譜作りは、非常に直感的なワークフローで作業を行うことができますのでご安心ください。
"自分のスタイルに合わせて楽譜をカスタマイズ" ーーー記譜フォントからコード記号、拍子記号からスペーシング、歌詞からパーカッション記譜にいたるまで、楽譜の外観を自由に選択できます。(メーカーサイト引用)
ちなみに、Sibeiusユーザーも「出版まで持って行きたいならFinaleだ」と言うほどです。浄書家や楽譜のレイアウトにこだわりのある方は、Finaleを選択する他ありません。
「Finaleを音楽教育ツールに。」
Finaleは、音楽教育者の方にとっても最適なソフトウェアです。音楽理論・ソルフェージュの指導用のテンプレートが1000以上用意されている他、フラッシュカード(先生が黒板に貼ったりして使うアレ)やパズルなど、初等教育に最適な教材も数多く入っています。
トレーニング・ウィザード
こちらも非常に優秀です。バンドやオーケストラ、合唱団の毎回のウォーミングアップや基礎練を考えるのは、指導者にとって頭を抱える作業のひとつです。トレーニング・ウィザード画面を立ち上げると、50,000以上ものパターンのトレーニングを呼び出すことができます。それを元に、自分たちに最適な形に少しアレンジしてあげるだけで、基礎練の内容は決まりです。
↑内容・調・編成を選ぶだけで、全自動で自分たちの今日のメニューが完成します。
もちろんグループでの練習だけでなく、自宅での個人練で使用しても良いんです。
finale 教育用ツール(エムアイセブン公式)
→ https://www.finalemusic.jp/products/finale/features/educatortools.php
では、さっそく作った楽譜をどうやって共有するの? ーーー印刷やPDF化をはじめ、様々な共有方法が考えられますね。
音源として書き出し 〜高品位なサウンドエンジン「Garritan」〜
Finaleには、「Garritan Instruments for Finale」という音源が標準搭載されています。Finaleに最適化されたこの音源は、それぞれ音のアタックが速めに作られており、正確なプレイバック(再生)をするのに最適です。そのため、ワンクリックでデモ音源を作成することが可能です。
ちなみにGarritan Instruments for Finale、かなり幅広く音源が用意されています。マニアックな民族楽器やパーカッションなども普通に鳴ってくれちゃったりするのが、嬉しい機能の一つですね。
Garritanの試聴・サウンドリストはこちら(ページ中程の「音を確かめながら作曲」タブをクリック)
→ https://www.finalemusic.jp/products/finale/
無償版Finale「Finale NotePad」
Finaleを持っていない人も、Finaleの環境で。誰でも無償でゲットできる簡易版Finale「Finale NotePad」を使えば、データのやり取りがとても簡単です。
<使用例>
聴音(耳で音を聴いて書き取る)用のデータを生徒に渡せば、生徒が先生が作った問題を自宅でチャレンジすることも可能です。バンドマンやアンサンブルの団員の方も、自分のパートだけソロにして聴いたりすることができるので、効率的な練習が可能になります。
Finaleファミリーには、「PrintMusic」「SongWriter」「NotePad」という機能制限版があります。PrintMusic・SongWriterは有償・NotePadは無償でダウンロードが可能です。それぞれの機能差は下記をご覧ください。
1.再生
・Finale:400種類以上の音源「Garritan Instruments for Finale」付属。
・それ以外:SmartMusicサウンドフォント(128種類のサウンド)
PrintMusic以下は、「簡単な音の確認」は可能ですが、音を聴いてイメージを膨らませながらの作曲には不向きです。
また、奏者にデモ音源を配布したい方にはFinaleがおすすめです。
2.書き出し
・グラフィック(PDF・jpgなど)出力が可能:Finale・PrintMusic
・不可能:SongWriter・NotePad
これは大きな違いです。データでの楽譜のやり取りが伴う場合は、PrintMusic以上が必須です。
3.五線の数
・Finale:無制限
・PrintMusic:24
・SongWriter・NotePad:8
オーケストラ作品など、大編成のものを書く場合はFinaleが必須です。
4.入力
Finaleには、単音の生楽器を使ったマイク採譜機能が付属。
高速ステップ入力(おそらくほとんどのFinaleユーザーがこのモードで入力しています)モードは、Finale・PrintMusicのみに搭載。
5.パート譜
・Finale:スコアとのリンク及び書き出しが可能
・PrintMusic:書き出しのみ可能
・SongWriter・NotePad:不可
「一度パート譜を書き出してレイアウトを調整した後に、この1小節だけ修正したい」ということは多々あるかと思うのですが、PrintMusicの場合はスコアとリンクができないので、パート譜はもう一度一から作り直しです。よって、パート譜づくりが伴う方はFinaleがオススメです。
5.トレーニング・ウィザード
Finaleのみに搭載されています。
詳細:メーカー比較ページ
https://www.finalemusic.jp/products/compare.php
通常版
Make Music Song Writer ¥7,714-(税込)
Make Music PrintMusic 2014 ¥14,800-(税込)
Make Music PrintMusic 2014 ガイドブック付属 ¥16,800-(税込)
Make Music Finale 25 ¥59,800-(税込)
Make Music Finale 25 ガイドブック付属 ¥62,800-(税込)
アカデミック版
Make Music PrintMusic 2014 アカデミック ¥10,800-(税込)
Make Music PrintMusic 2014 アカデミック ガイドブック付属 ¥12,800-(税込)
Make Music Finale 25 アカデミック版 ¥37,800-(税込)
Make Music Finale 25 アカデミック版 ガイドブック付属 ¥39,800-(税込)
「話題の製品を実際に使ったらこうだった!Finale 2014」
- 2017.03.27 Monday
- 主要DAWを極める!Make Music/FINALE編