「話題の製品を実際に使ったらこうだった!」と題しまして、神田店レコーディングスタッフが、実際にしっかりと使ってみて話題の製品の実力を実体験レビューするシリーズ!今回ご紹介するのは、業界大定番PreSonusから発売となった新製品「Studio 2|6」です。
昨今の小型インターフェイスのスペック的な進歩は目覚ましく、この2|6もハーフラックサイズながらオーディオインターフェースとして必要な機能は全て揃っています。今回は音質面にフォーカスを当て、「このオーディオインターフェイスの音の実力がいかほどか」を、他社製オーディオインターフェイスとの比較を交えて実際に試してみました。
■インプット(エレキギターを接続し、クリーントーンと歪ませたサウンドを聴き比べました。)
・Studio 2|6
早速2|6でギターの音を録ってみました!同社Audioboxの飾らない感じのナチュラルサウンドに比べると、全体的にまとまりのあるリッチかつ肉厚な傾向になっている印象です。正直に言って弾いた感じの印象はかなり良く、高級機種と比較しても手頃価格のオーディオインターフェイスにありがちな音場の違和感などを感じませんでした。
以下比較対象としてレコーディングしたオーディオインターフェイスに対して、一言コメントを掲載していきます。
・S社、低価格帯のオーディオインターフェイス
長らく定番の機種です。解像度は価格なりで少しざらつきも感じますが、エレキギターの場合は解像度よりも速度や低域の再現性が重要視される傾向にあるため、そういった観点では問題なく実用レベルです。
・R社、同価格帯のオーディオインターフェイス
機能面に優れたあの新製品です。繊細かつ、癖のないすっきりとした音です。
・A社、高価格帯のオーディオインターフェイス
中低域に特徴がありつつも上が明るい、どちらかと言えば元気が良い系のサウンドが特徴です。特にプレイヤーの方が好みそうな音作りになっています。
・R社、ハイエンドのオーディオインターフェイス
無理やりブーストした感じの少ない、自然かつ大人しい傾向のインプットを備えています。派手さが欲しい方は単体D.Iを購入すれば良いので、インターフェイス内臓のD.Iとしてはナチュラルさを重要視した音作りで、非常に使い易いです。
■アウトプット
続いてはアウトプットのテストを行いました。全てのインターフェイスを同一条件で視聴するため、USBケーブルなども同じものを使っています。視聴環境はGenelec 8330A及びEve Audio SC305、ジャンルの異なる3曲のリファレンス曲で比較試聴を行いました。
・Studio 2|6
音の広がり方や解像度などは同価格帯と比べると頭一つ抜けている印象。高域から低域に掛けてピークなどが少なくナチュラルであり、全体的にまとまった出音です。そのため、トータルで見た時の音圧感に関してはこの価格ではトップかも知れません。さすがに同社ハイエンドモデルQuantumと比較すると奥行き感、空間系のリリースなどは見え辛い部分もありますが、それでも価格帯を考えれば大善戦かと思います。
以下、同時比較したインターフェイスの印象を一言ずつ掲載していきます。
・S社、低価格帯のオーディオインターフェイス
押し出し感と広がりに関してはもう一歩という印象でしたが、価格に対して非常にバランスがとれている製品であるように感ます。Studio 2|6と比較すると、低域の押し出し感が多少あるようにも感じられました。
・R社、同価格帯のオーディオインターフェイス
こちらも多機能でバランスの取れている製品ですが、Studio 2|6の大きな違いは「音場」であるように感じます。同価格帯と比較すると定位感に優れ、全体的に耳馴染みのよい大人しい出音をしています。
・A社、高価格帯のオーディオインターフェイス
ハイとローの出方はStudio 2|6の方がナチュラルに感じましたが、元気なサウンドと言う面ではキャラクターが似ていました。どちらもロックなどのパワフルなサウンドにマッチしそうです。
・R社、ハイエンドのオーディオインターフェイス
落ち着いた音や安定した定位感がさすがハイエンドクラスのオーディオインターフェイスという印象でした。Studio 2|6とはキャラクターが違い、R社のオーディオインターフェイスの方がエンジニア好みの装飾感の無い出音であるように感じました。
いかがでしたでしょうか。このコンパクトさにして、期待以上に音の力強さがあり驚きました。
音の解像度が高く、ハイエンドのオーディオインターフェイスと聴き比べをしても良い勝負をするレベルの音質がこの製品の魅力です!
店頭でもご視聴できますので是非ご来店下さい。
PreSonus/Studio 2|6 ¥24,800 -(税込)
- 2017.08.15 Tuesday
- 機材レビュー