2017年9月1日(金)、都内G-ROKSスタジオにて、コルグさん主催の新製品発表会が開催されました!
今回の新製品発表会では、主にシンセ関係の新製品が続々登場!!
デジタル関連・ピアノ関連では、以下の製品が発表されました。
・シンセのエントリーモデル定番「KROSS」の第二世代機種となる「KROSS2」
・以前のNAMMより話題になっていた復刻版シンセ「VOX Continental」
・ARTURIAコントローラ「KEYLAB Essential」
・軽量&Nutube搭載、VOXの50Wアンプ「VX50」ベース・ギター・キーボード用
・電子ピアノのスタンダードモデル「C1 Air」白・黒・ブラウン・赤
・キュートな定番トイピアノ「TinyPIANO」キティちゃんモデル・ポムポムプリンモデル
その中でも「KROSS2シリーズ」「VOX Continental」にフォーカスを当て、全2回に分けてレポートを掲載いたします!
今回は第2回、復刻版・次世代キーボード「VOX Continental」特集!内臓音源リストもご紹介します。
>>関連:コルグ新製品発表会レポート Vol.1 KROSS-2 他
http://miyaji-parec.jugem.jp/?eid=2538
VOXが再び世に送り出す、プレイヤーのためのステージ・キーボード、VOX Continental新登場。
オリジナルであるトランジスタ・オルガン「VOX Continental」は、1960年代に登場し、ライブユースなオルガン・キーボードとしてトッププレイヤーに長く愛されてきた機種でした。
そのコンセプトを受け継ぎながら、より現代のニーズに特化した、復刻版かつ全く新しいモデルとして、New VOX Continentalが登場いたしました。
メーカーサイト
http://www.voxamps.com/VoxContinentalKeyboards
KORG INC.サウンドデザイン 今泉さん
どんなジャンルのパッセージも軽々と弾きこなしてしまうかなりのウデマエ…!サウンドについて、仕様について、機能について、持て余す所なくお話してくださいました!
おそらくほぼ全部書き取れた(と思う)ので、すべて後述します。
オリジナルデザインを元に設計。
オルガンのサウンドをベースとし、ステージで使用するサウンドも、オマケレベルではないしっかりしたものを搭載。
・オルガン
・エレピモジュール
・アコピモジュール
・その他モジュール
の4つのセクションに分かれており、ディスプレイ下の灰色のボタンでモード切り替えることができる。もちろんエフェクタも搭載。
実機において不便だった所、プレイヤーの意思にそぐわなかったところを解消し、さらにシンプルで使い易いキーボードとなった。
コルグとノリタケ伊勢電子が共同開発した、新真空管「Nutube(ニューチューブ)」を搭載。従来の真空管同等の効果を出すことが可能。
左端の「VALBE DRIVE」のノブでコントロールする。12時くらいのポイントで暖かい音色に、マックスまで振り切ると歪んだサウンドになる。
ダイナミクス・ノブにて、ベロシティ感度を調整。強弱をしっかり表現できるようにしたり、逆に均一に安定したサウンドを出せるようにしたりすることが可能。自分にとって安定したところを維持できる、プレイヤーならではの意見を搭載した仕様に。
ライトタッチ(=オルガンの演奏に適したもの)。ウォーターフォール型(ハモンドのような、オルガン独特の形。鍵盤の角っこが凹んでいるので、グリッサンドの時に痛くないのが特徴。もちろんピアノを弾く時にも支障はないため、全てのサウンドに適した鍵盤の作りになっている。
マルチタッチ。アナログのドローバーと同じように、数本同時に操作可能。このディスプレイは、時にはドローバーに、時にはサウンドメイクの際の様々なパラメータに、はたまたグラフィックEQに。選択しているモードによって、様々な形で使用される。
実際に触ってみましたが勿論レイテンシーもなく、サラサラ手触りでライブ中にも安心して触れそうな設計でした。
シフトを押しながらあれこれ…みたいな複雑な操作は必要なし。レベル用のノブを触ればすぐにレベルが変わってくれる、非常にわかりやすいワークフローを実現。
新しいデザインのものを搭載。ベンド・トレモロ・ロータリーのスピードなどをコントロール可能。
PCMのサンプラーではなく、それぞれのモデリングの音源を搭載。
トランジスター・オルガン「VOX」:倍音がVOXらしさを非常に醸し出している。
トランジスター・オルガン「COMPACT」:ドローバー1つ1つがタブレットになっている。ON/OFFの切り替えで音作りを行う。
トーンホイール・オルガン「CX-3」:往年の名器であるコルグのコンボ・オルガンを忠実にモデリング。
「SPRITボタンを押しながら分岐点の鍵盤を押す」だけで設定可能。VOXとCX-3では、もちろんアッパー/ロワーの切り替えも。
精密な専用音源を用意。なんとベロシティレイヤー無し!
レバーをONにするとトレモロモード。トレモロのテンポはタッチテンポボタンで変更。
・Rhodes:mk1,mk2など有名どころのサウンドを網羅。
・Wurlizter:実機のトレモロのつまみがシュミレートされている。
・FM:非常にクリアなサウンドが特徴。
ダイナミクスノブ(ベロシティ感度)の可変で、カーブの変更というよりは音色を切り替えているかのような効果が出る。左に振り切るととてもメロウで優しいサウンドが出る。
もちろん複数種類のプリセットを用意。オクターブ上をプラスしたサウンドなども。
・アップライトピアノ:2種類搭載。ポップス系に。
・ホンキートンク
・エレクトリックグランド(CPサウンド):COMPをONにすると音がすっきりと立つらしい。
・SG-1:懐かしのシャープなサウンド。ラテン系などに。
上記以外のいろんな音色が入っているモード。次々と音色を切り替えてデモを弾いてくれた中、私(筆者)が聞き取れたサウンドは以下でした。(おそらくもっと色々入っているものかと…!)
・クラヴィネット:エフェクトはやはりPhaserやWawが合いますね。
・パイプオルガン:新規サンプリングの音源。ロックなどに◎。
・アコーディオン:ペダルとの併用で表情豊かに。
・ブラス:セクション、ビッグバンド風、オケ風など数種類。
・テープキーボード
・ストリングス:使い勝手の良い深めで優しい音色。PADとPIANOとのレイヤーや、Rhodesとのレイヤーで、非常にゴージャスなサウンドに。
・LEAD:専用のアナログモデリング音源。R&B系に合いそうなものから、チックコリア風のものまで。
・木琴、鉄琴、マリンバ
・クワイヤ
KeyLayer系の音色は、それぞれサウンドメイクができるようになっている。
真ん中のディスプレイがそれぞれのパラメータにアサインされており、アタックの速さを変えたりモジュレーションをかけたりすることができる。9本あるディスプレイのうち、左から7番目まではすべての音色において同じパラメータ。右の2本が、音ごとに何かが変わるパラメータが自動でアサインされる。
Controlの設定を生かしつつ他の音源を立ち上げることも可能。(例:ピアノ1で作ったControlをピアノ2に活かす、など)
・Waw:ペダルを接続しておくとマニュアルモード。ペダルを抜くとオートWaw。
・Delay:「〜〜ボタンを押しながらノブを回す」で、ディレイタイム・フィードバック・リバーブの長さなどを変えることができる。
・ディレイ:exitボタン+Delayボタンで、ディレイタイプ(アルゴリズム)を選択することができる裏モード。テープディレイモードなども搭載。アナログモデリングなので、テープ特有の歪みやキュルキュルを再現することも可能。
・リバーブ:exitボタン+reverbボタンでリバーブタイプを選択。Hall, Room, Splingなど様々なタイプを選択可能。
基本的には、選んで、いじって、自分の好きなサウンドにもっていく。出来たサウンドは「シーン機能」で保存。自分の好きな音を、ライブなどですぐに呼び出せる。
Bankスイッチ+上下で、デモ演奏モード。シーンx4と音色x4の組み合わせで、計16種類のデモが入っている。
エクスプレッションペダル「V-861」、専用スタンド「ST-Continental」が付属。
・スタンドは、様々な角度に設定することができる。客側にフロントパネルを向けて演奏することも!
・付属のVOXのエクスプレッションペダルとの相性が抜群。
10月末に専用ソフトケース発売。
外形寸法
・61鍵:939(W)× 350(D)× 86(H)mm
・73鍵:1,103(W)× 350(D)× 86(H)mm
質量
・61鍵:7.2kg
・73鍵:8.4kg
消費電力:16W
付属品
・ACアダプター
・電源コード
・ボリューム/エクスプレッション・ペダル(V861)
・キーボード・スタンド(ST-Continental:61鍵、73鍵共通)
予約受付開始:2017年9月13日(水)
発売日:2017年9月23日(土)
VOX/CONTINENTAL-61 ¥248,400-(税込)
VOX/CONTINENTAL-73 ¥275,400-(税込)
記事担当:登井(とい)
- 2017.09.08 Friday
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