パッシブモニターコントローラー期待の新鋭「AXIS」の実力を試してみました!
「話題の製品を実際に使ったらこうだった!」と題しまして、神田店レコーディングスタッフが、実際にしっかりと使ってみて話題の製品の実力を実体験レビューするシリーズ!
今回ご紹介するのは、「AUDIOLINEAR/AXIS」です。
以前と比べ、モニターコントローラーにもリーズナブルなものが増えてきましたよね!
そういった状況もあって、個人スタジオや自宅でも複数のモニタースピーカーやラジカセ等を接続して複数の環境でモニタリングすることが増えてきました。
ミッドレンジの質感や低域のレベルの入り方を見るには異なる特性をもつスピーカーでモニタリングするのがより分かりやすく、モニタリングの精度も上がるかもしれません。
なかなか丁度良い製品がマーケットには無いという状況でした。
そんな悩みを抱えた方にぴったりの製品が遂に登場です!!
このモニターコントローラーはNeveのコンソール開発にも関わったSteve Beggがデザインしています。
コンソールデザインの経験で培われた使いやすさ、高品質パーツを用いながら、電源不要のパッシブタイプとすることで電気的な色づけを排除しています。
ステレオミニ、RCAを含む4系統のステレオ入力。ALPS製出力トリムを採用した3系統のステレオ出力を搭載。スタジオシステムの中核として無駄の無く必要なものだけを搭載しているところが好感度大!MONOやDIMなども搭載して、痒いところにしっかり手が届いてるところもポイント高いですよね!ちなみに入出力はバランス(疑似)ですので、TRSでのバランス接続も可能です。
↑背面レイアウト。電源インレットがないだけでかなりスッキリ見えますね。
ということで、実際に実機を触っていきたいと思います!
実際に触ってみてまず最初に感じたのは、メインノブの感触の良さ!
スイス製の名門ELMA製のメイン出力ノブは適度なクリック感もありつつ、大きめサイズでとても制御しやすいです。
↑厚みも適度で手へのフィット感も抜群!
また、筐体の作りの良さもさることながら、圧倒的に色付けの無いフラットなサウンドも特筆すべきポイントです。
変に音痩せしたり、ミッドレンジが硬くなったりということも無く、本当にそのままボリュームが一段追加される様なイメージです!
特にボリュームを絞っていった際の音像の変わらなさには驚かされました。
基本的にどんなに高級なモニターコントローラーであったとしても、通してしまうとやはり音色の変化が生まれてしまいます。
その点パッシブのモニターコントローラーはシンプルなアッテネーターなので、比較的音色の変化も少なく非常に扱いやすいです。トークバック等の余計なものも入っていないので、その分回路的なシグナルロスも少ないのではないでしょうか?
そして、個人的に特にお気に入りなのがスピーカートリムが各チャンネルについていること!
例えばラジカセとモニタースピーカーをそれぞれ繋いでレベルを取りたい時、モニタースピーカーに突っ込むレベルで突っ込んでしまうとラジカセの入力が歪んでしまったりするので、そういった時に凄く便利です。本当痒いところにしっかり手が届いてますよね!
当然こちらもALPS製なので、音質変化も最小限に抑えられています。
あとこれは完全に余談ですが、きっと皆様経験済みだと思いますがアダプター電源仕様のモニターコントローラーを使用中にそのまま移動させて「バツッ!!!」と大音量でスピーカーが鳴ってしまったことありますよね・・・?
そういった心配がないのも地味に嬉しいポイントかな?と思います(笑)
いかがでしたでしょうか。ここまで徹底的に実用性と音質を追求した製品でこのコストパフォーマンスは正直かなり破格!
大規模なシステムをお持ちの方はもちろん、自宅や個人スタジオなどで制作をしている方には特にオススメです。
AXISは宮地楽器神田店の店頭でも勿論お試し頂くことが可能ですので、気になった方は是非この驚愕のクオリティを体験してみくださいね!
AUDIOLINEAR/AXIS
価格¥116,640-(税込)
記事担当/遠藤
- 2018.01.09 Tuesday
- 機材レビュー